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攻めダルマ蔦さん |
●毎日新聞(2001年7月22日付) 「本と出会う」のコーナーで クリック |
攻めダルマ 蔦さん――池田高校・蔦文也監督遠望 大川公一著 池田高校野球部の名物監督だった蔦文也は今年4月28日、77歳で逝った。これに合わせた、にわか執筆ではない。著者は以前から蔦に魅了され、2年前から執筆を進めたいた。山間の無名の県立高校野球部の全国制覇を、野球技術の側面から追わず、人間・蔦を正面から描くことで明らかにしようと試みる。 縦の糸で蔦リベラリズムを打ち出し、その根源に徳島商次回の恩師稲原幸雄と稲原の恩師、松田捨吉・関西学院監督の影響を挙げる。 一方で、酒に溺れる弱さ、豪放さと臆病、高潔さと自己顕示欲など矛盾、撞着(どうちゃく)した面も描いている。野球書というより、教育書の感が色濃いのは、著者が現役の高校教師だからか。読後、蔦の多面性が一層あらわになって蔦像が揺らいだ。(堂) (アーバンプロ出版センター、本体1500円) http://www.mainichi.co.jp/life/dokusho/2001/0722/11.html |
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1970〜80年代にかけて、人気を博した徳島の池田高校野球部。山奥で、整った整備もないチームを率いた監督の生涯を追いながら、その人柄を描き出す。 (発行=アーバンプロ出版センター・1500円) |
●日経新聞スポーツ欄「選球眼」のコーナーで(2001年8月6日付) (クリック) |
1970〜80年代にかけて、人気を博した徳島の池田高校野球部。山奥で、整った整備もないチームを率いた監督の生涯を追いながら、その人柄を描き出す。 (発行=アーバンプロ出版センター・1500円) |
●朝日新聞(2001年8月8日付) 「読む」のコーナーで (クリック) |
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攻めダルマ 蔦さん――池田高校・蔦文也監督遠望 大川公一著 徳島県立池田高校を率いて82年に全国優勝を飾るなど甲子園をわかせ、4月に亡くなった蔦文也・元監督の評伝。書名は、蔦さんの愛称からとった。著者は成城学園高校教諭で、高校の国語教科書の編集委員も務めている。特色は、教育者としての蔦さんに焦点を当てて、思想史の中に位置づけた点。蔦さんの「自由と自治の精神」を、母校である同志社大の創立者新島襄のリベラリズムに求める。 大川さんは蔦監督の教育について「精神主義とリベラリズムという矛盾する二つの中心をもった『だ円』。その矛盾を抱え込んだ人格をさらすことが人間的魅力を生んだ。全人格的に生徒と向き合うことが、現代の教育に一番欠けている」と話す。 (アーバンプロ出版センター、本体1500円)
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●週間現代(2001年8月18・25日号)「今週のつんどくよんどく」コーナー |
攻めダルマ 蔦さん――池田高校・蔦文也監督遠望 1974年春、四国の山間の町からわずか11人の部員を率いて甲子園に出場。チームを準優勝に導き、注目を集めた故・蔦文也監督。本書は彼の人柄に魅せられた現役の教師が、その生涯を綴ったもの。野球監督である前に、生徒一人ひとりの個性を尊重する優れた教育者としての原点はどこにあったのか。それを生い立ちにまで遡って説き明かす。 (発行=アーバンプロ出版センター/発売=街と暮らし社・1500円) |