■書籍の内容 |
評論家大田南畝(屬山人)が終生「当代を代表する浮世絵師・小説家」として評価した山東京伝。
幕藩体制下の江戸で、南畝のような幕臣も、京伝のような質屋の息子も、
芸術の前には自由であり、おたがいにその能力を自由に発揮した。
遊里吉原は、絵画に文章にと、創作欲をかき立てる自由な天地でもあり、
深川生まれの京伝は、権力の弾圧(手鎖50日)も恐れずに、人間の真実を求めつづける。
■目 次 |
まえがき――山東京伝 作品を読む前に
「米饅頭始」──「さつても美しい饅頭だ。うまひうまひ」
「客人女郎」── 夢の江戸往来
「天慶和句文」── 黄表紙の宇宙観
「不案配即席料理」──「義経記」のパロディ 四郎兵衛と太鼓持案好
「江戸生艶気樺焼」── 仇気屋艶二郎
「江戸春一夜千両」── 新橋・京橋・日本橋、そして
「孔子縞于時藍染」── 聖代の時いたれるかな
「奇事中洲話」── 中洲浮沈
「京伝憂世之酔醒」── 黄表紙の私小説
「九界十年色地獄」── 菊園純愛
あとがき
■著者について 細窪 孝(ほそくぼ・たかし)
1931年東京生まれ 東京大学文学部国文学科卒業
元東京家政学院大学人文学部教授。近世文学専攻(江戸の小説と芸能)
『落語百選 江戸庶民の生活と笑い』『愛に生きた江戸の女明治の女』
『青春残映 ロシア・ウクライナ・ベトナム紀行』(アーバンプロ出版センター)
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アーバンプロ出版センター刊行案内「山東京伝 黄表紙の世界」 |